トロントWen-Doのインタビュー動画です。
たった4分35秒でWen-Doの理念がわかります!
インタビューを受けているのは、トロントWen-Doのトップで、
Wen-Do Japanの福多唯の師:デボラさん。
『首に手をかけられたときの外し方』をやってみせてくれます。
日本語に訳してみました。
インタビュアーとデボラのやりとりはだいたい以下のとおりです。
インタビュアー
「女性として、外出時にどう身を守るかを知っておくことはとても大事だと思うんですね。
特に、身体的な逃げ方も、ときには必要になるかと。
専門家として、そのあたりはいかがですか」
デボラさん
『女性は、男性加害者に対して力では非力だとか、女は弱いと
ずっと言われ続けてきましたが、
まずは女性がそれを再考してみることが大事かと思います』
『カナダでの統計によれば、
女性は、路上でよりも家などの生活の場で、
より虐待や性暴力、殺人などの被害にあっています』
「なるほど、統計ではそうなんですね」
『そうなんです。
それに備えて(Wen-Doに)来てくれる人もいれば、その状況を変えたい、何かしたいとの気持ちで来てくれる人もいます。
Wen-Doでは、女性に変化をもたらせたらいいなと思っています。
変化をもたらし、真実にたどりつけたらな、と 』
「いいですね」
『年齢的には10歳の女性から大歓迎です。
ベーシックという15時間のコースでの参加最高齢は93歳です』
「ええ!すごい!」
『ですよね。
目が見えなくても、車椅子を使っていても、文化圏が異なる人(*受けた教育が異なる人、とのニュアンスかと思います)でも参加できます』
『女性…とくに若い世代の女性が、
家や、学校や、職場などで、知人から暴力を受けるとき、
虐待や性的なものなどどんな種類の暴力だとしてもありがちなのが、
のどに手をかけられて首をしめられるという状況です。
外し方をご覧になりますか?』
「ええ、ぜひ」
(ふたり、前に出る)
『ここが家だとしましょうか。
そして、相手とはもうダメになっていて、
幸せな関係性ではないと、そういう状況です。
では、私ののどのところに、手をかけていただけますか。
(インタビュアーがデボラさんの首に手をかける)
外すとき、私はあなたに触ることはないですが、
気合で声を出します。
やりますね。
(気合の声を2度出して、外す)』
『今、私は、肩全体を、
(あなたの)親指に対して使いました。
よかったら再度手をかけてくだされば
どうやったのかをご説明します。
私は、手の力で親指をひきはがそうとしたのではありません。
腕力で(加害者の両手を内側から)押し広げたのでもなく、
外側から(加害者の両手を)ひっぱって広げようとしたのでもありません。
両手を合わせ、加害者の腕にぶつからないようにひじまでつけて(内側から入れて)、
まっすぐに(両腕を)上に伸ばしました。
私の肩が上にあがっているのが見えますか。
腕が上がったこの体勢になれば、
必要ならば、しっかり握った拳を
加害者の鼻に思いっきり振り下ろすこともできますし、
そのことで、より多くの逃げる時間が生み出せます。
法的にも気持ち的にも
必要最小限の動作で逃げるのは大切なことですから』
『やってみますか? OK、やりましょう。
両手をこのようにひじまでつけてください。
エクセレント(そうそう)♪
そしたら両手をそのまま上に。
この方法は車椅子を使う女性にもだいたいできますし、
床に押し倒されたときでも使えます。
肩に痛みが走らない人なら誰でもできる方法です』
『弱いと言われ続けてきた女性にとって、
ほんのちょっとの力で有効な急所知識はとりわけ重要です。
もし5分しか教える時間がないとしたら、
私は女性たちに、急所の知識を最優先にお伝えします。
《どんな道具が護身に使えるか》ではありません。
足の甲、足首、脛…(*他ここでは省略)などは、
言われれば誰でも納得の、既に知っている急所です。
それをちょっと、使える知識とするだけです』
「こうした学びはとっても大事だと思いました。
最近では近所にどんな人が住んでいるかわかりませんし、
家族関係も複雑化してきていて、
いつ、誰から、何をされるのかわかりませんから」
『Wen-Doは、
やってみて楽しいスキルを、
もしものときのためにだけ学ぶものです。
実際に使うことはないように、心から願っています』